★★★★超重要なお知らせ★★★★ アクセス過多でエラーが頻発する状況を鑑みて、ブログを別個新設しました。今後は、新 元馬術選手のコラムにて発信を行ってまいりますので、宜しくお願いします!!

ソラを使う・気を抜いた状態は見分けられる!?【質問回答】

今日はフォロワーさんからの質問に答えて行く。

Q.はじめまして。いつも大変参考にしています。突然ですが、質問があります。

先日(※1 この質問は5月上旬に頂きました)の天皇賞・春の追い切りの時、アラシさんは「キタサンブラックは抜け出してソラを使う所を見せていた」の述べておられました。坂井千明氏も同様に、「キタサンブラックは抜け出して気を抜くような所もあった」と述べています。

こうした、「馬がソラを使う、気を抜く」と言うのはどのような所を見て判断できるのでしょうか。

ご回答のほど宜しくお願いします。




A.ソラを使ってるかどうかを判断するのって結構、経験に基づいた主観的なもので「馬がこれをやったからソラを使っている」というような客観的で明確な判断材料は実はあまりない。

そうは言っても観点を挙げるとすれば

1.相手に並ぶ時の脚勢と、抜け出してからの脚勢が違う

2.むしろ抜け出してからの方が、乗り役が強めに追っている。にも関わらず追いの程度に比べて加速が浅い

3.抜け出してから、フワッとした感じで頭(重心)が上がる。

と言った点を総合的に勘案して判断している。キタサンの場合は、1~3全て均等に見られたね。馬の気勢が落ち込む一瞬の「フッ」とした瞬間を見落とさないのがポイント、だと思う。

ソラは大なり小なり使うもの

少し話をしていくと、どんな馬でも程度の差はあれ、ソラは使う。

馬は本能的に前の馬を追い抜こうとする習性があり、このため大多数の個体は競らせた方が半自動的に速く走ってくれる事になる。

※余談だが、馬自身が安全と判断すれば、追い抜く対象が馬でなくても抜きに来るらしい。以前読んだ古い書物に「モンゴルの草原地帯を車で走行していたら、遊牧民の馬が競りに来た」という記述があった。

つまり、「競った方が速く走る」「競らない状態だと遅くなる」のが一般的な原理なので、抜け出した後と言うのは大体の馬が競っていた時よりも加速が鈍るのが通常なのだ。

この、「競った状態」から「競らない状態」に移行した時に、他馬よりも気勢が大きく抜けている状態を「ソラを使う」と表現しているものだと私は思っている。

つまり、10の気勢で走っていた馬が抜け出して9とか8とかに下がってもそれは騎手の想定範囲内であり、ソラを使ったとは言わないけど、10の気勢が7とか6とかに下がった時にソラを使ったと言う感じじゃないだろうか。

要は本気で走ってくれさえすれば良いので(併走は馬に本気を出させるための1つの手段)、単走時でも併走時でも全く変わらず10の気勢で走ってくれる馬がいればそれが理想なのは間違いない。ただ、馬の本能が作用している事象である以上、そういった個体の存在は稀なハズだ。




気を抜いた状態の「乗り味」

気を抜かれた時の乗り味は、多分ほぼ全ての馬乗りが「フワっとした」「フワフワしながら走っている」と表現するハズだ。

気分よくキャンターをして「ダカッ、ダカッ、ダカッ」と馬の脚から来る反動を受け取っている時に、この反動が急に弱まり「フワッ」とした感触を受ける事がある。これが気を抜かれた状態だ。

日常生活の感覚に例えるなら、上昇しているエレベーターが止まろうとしている時に受ける感触がかなり近い。馬の出力がいきなり弱まるのだ。

原因は個体により様々で、

・エサを持っている人が馬場外にいて、それに気をとられた

・厩舎に近い所を通過した

・ラチの切れ目を見て、馬場外に脱出したいと思うようになった

・馬場の中央で止まっている馬がいて、自分も止まりたいと思っている

・馬場の出口付近を通過した

・他の部班が発した「止まれ」の号令に、自分に対するものでないと知りつつ意図的に反応した

・他の部班が引き上げて厩舎に向かっているのを見た

とか、結構色々ある。これらに共通して言えるのは、いずれも馬が「楽」を連想したくなる事象だと言う事だ。

気を抜かれたら・・・、そもそも抜かれるな

馬に気を抜かれてしまった場合の対処は個体によって異なるが、ちょっと人間の脚でお腹を圧迫して「まだ動いていないとダメだよ」と促すだけで気勢が戻ってきたり、ムチを使用されるまで分からなかったり、頑固な馬だと最後まで気勢が戻ってこなかったりする。この辺は個体差が結構大きい。

馬術の場合、馬に気を抜かれても立て直す時間が十分にあるが、0.05秒、ハナ差を争う競馬では言うまでもなく致命的な差となりうる。

いずれの場合でもベストは「気を抜かれない様に乗る」のが最善である事に変わりはない。

何度も書くけど、これは「個体差」がかなり出るので、騎乗の前によく担当のコーチからの注意を聞いて「どうした時に気を抜かれるか」を頭に入れて騎乗するのが大事だ。

以上、つらつらと書いてみた。

質問を頂ければ、夏競馬の期間は時間がありそうなんで、答えて生きたいと思う。

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コメント

  1. 武丸 より:

    すごい勉強になります。